補助金の基本まとめ

補助金を活用していこう

創業などの事業をする際に補助金は最大200万円まで出ます。また小規模事業者であれば2000万円まで担保なしで融資を受けることができます。それも代表者の保証やほかの保証人も不要となっています。低利子でお金を借りることができます。

制度の修了後に補助金や助成金の制度を知って「しまった！」と感じている方も少なくないではないかと考えています。また補助金や助成金の制度を分かっていても活用しなかったという事例もよくあると聞いています。

書類の書き方が分からなかった・作成する時間がなかなか作れなかった・補助金の対象になることを知らなかった・相談できる専門家がいなかった・書類は作っていたけど時間が間に合わなかったなどの状況で補助金を申請できなかったということもよくあります。また補助金の要件を満たせなかった・地域に競合があって補助金が減額された・もらえなかったなどの企業の方も多くいます。

補助金をしっかりと利用しているところとそうでないところでは事業の回り方に差が出ることが多くなっています。将来の見通しや事業の方向性を考えていくことでも重要になってきます。

補助金・助成金は経営者・人事・総務担当者・経営支援を行う専門家や士業にとっては貴重なものです。できるだけ上手に活用して事業の円滑さを担保するためにも活用することをオススメしています。

補助金や助成金は制度や政策によって実施されています。これから新たに出てくる制度・また本年度の募集期間が終了していたり予算の枠が終了していたりします。

中小企業の定義を紹介していきます。
製造・建設・運輸業など：資本金の額または出資の総額が3億円以下の会社もしくは常時使用する従業員が300名以下の会社もしくは個人
卸売業：資本金の額または出資の総額が1億円以下の会社もしくは常時使用する従業員が100名以下の会社もしくは個人
小売業・飲食店：資本金の額または出資の総額が5000万円以下の会社もしくは常時使用する従業員が50名以下の会社もしくは個人
サービス業：資本金の額または出資の総額が5000万円以下の会社もしくは常時使用する従業員が50名以下の会社もしくは個人

また小規模事業者の定義を紹介しておきます。
製造・建設・運輸業：従業員20名以下
卸売・小売・飲食・サービス業：従業員5名以下

参考文献
中小企業のための補助金・助成金徹底活用ガイド2017-2018年版

補助金の申請手続について紹介します。

補助金についての申請は結構面倒なものになります。予め経営方針・担当者・社内体制などを作っておく必要があります。これは助成金にも同じことが言えます。

補助金・助成金は内容や名称が変わって1年で終わってしまうのもあります。また新設や廃止などもありますが全部がなくなることはありません。

会社としては活用できる補助金・助成金には積極的に取得したいという気持ちは分かります。ただ事業をするにあたって計画を補助金や助成金に合わせることはしないでいただきたいです。ましてや補助金や助成金を中心にするという考えは賛同できません。たとえば補助金のために設備投資を遅らせる・人を早めに採用するなどのことによって事業計画が狂ってしまうと元も子もありません。

補助金や助成金を活用したいという経営者はバイタリティーと向上心が半端ない方が多くなっています。そのため自分で調べて補助金や助成金を申請しようという方が多いのですが、補助金を受けるための事業計画書を作って申請書類を作って提出しようにも時間がなくて申請できなかったなどの方が多くありますので本当に注意が必要です。

また何度も書類不備や記載ミスを指摘されて何度も修正するなどの作業が必要になることも多いです。本業と申請の両立をうまくできるようにしていく必要があります。

補助金の交付を受けるには事業計画書があることが前提となっていますので作っておくと良いでしょう。また狙っている補助金がある場合は申請がしやすくなりますので一度作っておくことをオススメします。

また補助金や助成金はワードやエクセルのファイルを使って書類を申請することがパソコンを使えることが基本になります。また社長以外の方で補助金の申請の得意な方がいるのであればその方が申請をすることをオススメします。

社長は業務に振り回されることが多く申請書類を作ることに余裕がないことが多く申請が通らないことが多くなっています。できれば社長以外の方で行える方がいるのであればその方が行うことが望ましいです。

参考文献
中小企業のための補助金・助成金徹底活用ガイド2017-2018年版

補助金申請の注意点は次のようにたくさんあります

補助金や助成金を申請する際の注意点を挙げておきます。これらの不備があると補助金や助成金が希望額より減額されたり給付が受けられない場合もありますので注意が必要です。

１、まず申請条件などをしっかりと理解しておかなければなりません。公的な書類なので記載にルールがあります。またデータなどをしっかりと保存しておくことが重要になります。

２、書類に不備などがあると修正が必要になってきますので期限に余裕をもって行うことをオススメします。助成金の場合だと雇用面のシステムを準備しなければならないこともあるので余計にこの面が重要になります。

３、担当者によって得意不得意などの分野があるので、申請が通りやすい・通りにくいという運不運のようなところも正直あります。ですので担当者名と相談した内容などをメモに残しておいて後日またその担当者と話ができるような状況を作っておくことも大事になってくるような気がします。

また補助金が通るかどうかの最大のポイントとしては次のようなところになっているようです。

競合他社との優位性があるか
財務上の事業遂行能力があるのか
市場規模が適切で対象のターゲットがしっかりとしているか
収益性や費用対効果が期待できるか

補助金云々というよりも事業を行う上では当たり前のことかなという気がします。

また補助金が不採択になったケースの多くは次のような事柄が絡んでいることが多いです。

１、審査基準を知らない・根拠が乏しい
こういう面で強みがあるとは言っているけどどのような分野でこのような数字を上げられるという具体的なところが書かれていないというところで不採択になることが多い様です。抽象的な内容を具体的に書く能力が求められています。

２、業界の人しか知らない専門用語を並べすぎる
担当者が全業界に詳しいということはありませんので自分の得意分野の話を専門用語を中心に並べたとしてもそれが評価されるかと言えば難しい面が多くなっています。これは担当者の力量という面にもかかわってくることなので難しい面もありますが、いずれにしても自分のことをあまり良く知らない一般人の方に専門用語を並べて話をしてしまうような方はあまり評価されることはありません。また専門知識がないとその話を理解できないような分野が多く含まれているようなところも良くありません。あくまで大多数の一般の方でも理解できるような内容になっているかが重要になってきます。

３、思い込みや思い入れが強すぎる
自分の想いが強すぎて相手にはなかなか通らないというのもなかなか通りにくくなっています。自分や仲間内で盛り上がっているけど他の人に聞いても「え？」と言われてしまうような内容では補助金申請は通りにくくなっています。

４、数値化がされていない・具体性に欠ける
この設備を導入すればだいたいこのくらいの数値が上がる・改善するなどの狙いが感じられない・曖昧などの場合にも申請が通りにくくなってきます。

５、読みにくい・要点がまとまっていない
特許明細書などによくあるのですが文章が長文でかつ難解でとても読みにくいケースが多くなっています。なるだけ短文で分かりやすくするのも審査官に好感を得ます。分かりにくい文章は審査を通りにくくしてしまいます。

６、現状把握がされていない
競合や市場調査がほとんどされていない状態で相手を知らない状態で現在の計画が立てられている内容のものも多くなっています。これらも申請は通りにくくなります。また具体性の乏しい文章も多くこれらのケースでもなかなか審査が通らないという感じになっています。

７、整合性がない
前半の方で書かれている見解と今後の見通しについて書かれている見解が明らかにずれている・的を得ていない場合はどこを目的にしているのかが分からないので不採択になることが多くなります。

申請のための書類を士業などの方と違ってその道に慣れていない経営者が作ることは容易ではありません。そのようなことで悩んでいる詰まっているなどの場合には中小企業診断士・社会保険労務士・行政書士・弁理士などの専門家に相談してみるのも一つの手ではないかと思っています。補助金や助成金に強みのある士業の方は多くいますので一度相談をしてみてもいいかもしれません。ただじっくりと吟味したうえで相談することをオススメします。

参考文献
中小企業のための補助金・助成金徹底活用ガイド2017-2018年版